フリーボックス

バックパッカーが泊まるような安宿では「FREE BOX」と呼ばれる箱が設置されている事が多い。それはただの空き箱で、中には各旅行者の不用になった物が入っている。旅行中に重くなった荷物を減らしたいからといった理由や、もう帰国するからといった理由で、捨てるにはもったいないし、もしかしたら誰かがもらってくれるかもしれないな、という希望もそこそこにその箱の中に残していく。内容はというと衣類、食料、ザックやスーツケース、寝袋、トイレットペーパー、ガスカートリッジ、自転車のパーツなどで欲しい者は全て早い者勝ちとなる。中でも一番多いのは衣類でTシャツ、パンツ、靴下、アウター、ブーツ、チベット僧が身にまとう衣など。特にこれから極寒の地へ行くときなんかはアウターやらセーターやらがあるとすごくありがたい。(それにしても使い古され虫に食われた穴のあきまくったTシャツを置いていくかねぇ)。また、ごく稀に誰が置いていくのか日清カップヌードルが入っていることがあり、それを見た瞬間すばやく確保してしまう。でも、うかつにレアアイテムを手を出してしまうとその代わりに何か他のものを失ってしまうのではないかと心配にもなる。実際その翌々日にパスポートを失った。