携帯電話

ジョンソン

帰国してから携帯電話の機種変更を行った。
というのも今まで使用していた携帯電話はかれこれ7、8年使っていたもの。
お気に入りだったけど、毎日充電しないといけないわ、中学生には
「うわっ、アンテナついてる。すごいねー」
って言われるわ、なにかと不憫な事が多い。
そして、変更した機種は見る人見る人がいちいち驚くほど超薄っぺらい。
そして、自宅では9割9分、圏外である。
東京の、それもかなりいかした街に住んでいるはずなのに。

そこで他の国での携帯電話事情はどうだったのか思い出してみた。
とりあえずどこの国でも受信時に発する第一声は「Hello!!」っぽい。
また、なんでこんなところにまで?という辺鄙な集落でも携帯電話は普及している。
電波もそう悪くなさそうだし、町の携帯ショップはお客さんで賑わっている。
グアテマラの山の中、小さな村では民族衣装を着たインディヘナのおばちゃんが携帯電話片手に店番しつつ専らメールをうつ方に精を出していた。
エジプトにあるスーダン大使館でビザ取得の際に出会ったスーダン人のジョンソンが「スーダンに来たら連絡してくれ」と言って教えてくれた連絡先は彼と弟の携帯電話の番号だった。
インドでは、一緒に写真に写ってくれと頼まれる事がよくあり、応じると携帯電話のカメラで撮られていた。
他には、音楽を聴くのも携帯電話。携帯から大音量で同じ曲を繰り返し繰り返し流している。
南米で出会ったスナフキンのような格好をした、いかにもな感じのするオッサンヒッピー。
彼はバスの休憩中、携帯電話で国際電話をかけていた。
(しかも、夜行バスの車内では超小型のLEDライト(自前)を照らして読書をしていた)
こんなに小さな機械で電話、メール、音楽、カメラなど様々な用途で使えるのだから重宝するだろう。
そんな携帯電話を買う金欲しさに旅行者をピストルで撃つ人もいるようだ。

エチオピアでは長槍を手に持つ男も携帯電話を持っていたっけ。
自分の村から歩いて3、4日かかる近くの村まで行くのだと言う。
電気のある村に行って携帯電話の充電をするのだそうだ。


【写真】エジプトの大学に留学中のスーダン南部のクリスチャン、ジョンソン。
3人目の子どもが生まれるとのことでスーダンに一時帰国するところ。